藤枝・開く

落語には三題噺ってのがあって、与えられた3つのお題を使ったストーリーを即興で作って披露した、なんて時代があったらしい。「芝浜」はその代表作だといわれる。

12月開館予定のBivi藤枝にシネコンが出来るらしい。そのイベントの一環なんだろうけど「第1回ショートムービーフェスティバル」ってのがあって応募してみようかと思ったんだけど、お題が難しい。

「開く」&「藤枝」

この2題、どうやっても結びつかない。藤枝は開かない街なんだよ、きっと。
藤枝に生まれ育ったら静岡市民には見えるものが見えるのかもしれないけど。
とはいえ俺だって静岡市民の中では藤枝に縁のある部類なんだけどなぁ。仕事半分ラーメン半分で月1は藤枝に行くし、東名自動車学校に通ってたし、藤枝の女の子と付き合ってたこともあった。
じゃあ藤枝ってどんな印象かと聞かれると困るんだよなー。バイパス、蓮華寺公園、瀬戸川、藤の花、ゆらく、そんなところか。

開くというより、むしろ閉鎖的なイメージのほうが強い。藤枝大手のあたりの東海道の宿場町では明治時代に鉄道敷設に反対して取り残されたとか、志太温泉では会席料理を食わないと温泉に入れさせないとか、そういうところから来たイメージと、どこかぱっとしない雰囲気とが合わさって、どうにも「開く」というテーマとつながらない。

これが焼津ならいくらでもとっかかりがあるのに。
例えば港は海に向かって開けてるし、カツオを捌いて開いたっていいし、ディスカバリーパークの天文台だって天井が開くよ。

藤枝で開くものってなに?