川本耕次

ネットには無料の裏情報サイトみたいのがあって、大半は箸にも棒にもかからない妄想だったり、詐欺だったり、株情報だったら仕手筋の仕込だったりするわけだけど。その中で俺が定期的に見てる数少ない存在のひとつにネットゲリラっつーのがある。
http://shadow-city.blogzine.jp/net/
情報自体は大したことがなくて、基本どっか(主に2ちゃんねる)の焼き直しだったりするんだけど、手練の自然な文章が魅力。

で、読んでるうちに、どうやら一昔前のホネのあるエロ本関係者らしい、つーことが分かってきた。編集者なりライターなり、文章が上手いのは道理だ、と思った。
そしてもうひとつ。このいかにもアングラ好きの若者が喜びそうなネットウヨク的言論は、きっと商売でやってるな、と。いわゆる「カシコが作ってアホが買う」状態。覚めたつもりの読者を見る冷めた視線が見えるような感じ。
ネットウヨクサイトによくある、前のめりにつんのめっちゃったような感じがあまりない人なんだわ。二階堂ドットコムが書いてると吐き気を覚えるような内容でも、この人が書くと不思議とOKなんだよね。

で、今日のこの記事。
http://shadow-city.blogzine.jp/net/2008/12/web_0a3c.html
でえええ?!この人、川本耕次だったんだ!
全てに合点がいった。

つっても世間的には川本耕次って誰?って話になるんだろうが、80年代から90年代にかけて、マドンナメイト文庫によく書いていた官能小説家。エロ写真集の企画もやってた。
ロリコン小説が多くて、俺も商売がら何冊か読んでるんだけど、正直言っていいと思わなかった。
こう思った。ああ、こういうロリータ好きじゃないのね、って。もしかしたらエロも好きじゃないのかな、って。商売で書いてるんだろうな、って。
興奮した読者を想像して、それを見る冷めた視線が見えるような感じ。
エロ作家によくある、前のめりにつんのめっちゃったような感じがあまりない人なんだわ。

つーことで、川本耕次の本ってプレミアついてるんだけど、ネットで無料公開していくそうだからそれも時間の問題だね。