天使と悪魔〜原作削除部分がもたらす「面白いけど、だからなに?」

静岡オリオン座で13:30の回。客入りは100人弱。

ダ・ヴィンチ・コード」の続編って位置づけになるんだけど、話自体は独立してるので「ダ・ヴィンチ・コード」未見でも大丈夫。つーか俺は「ダ・ヴィンチ・コード」を見て話がイマイチよく分からなかったんだけど、「天使と悪魔」は分かりやすかった。
世界観を壊さない範囲内で、分かりやすさを最大限優先して作られているような感じ。

教皇が死んで、新しい教皇候補の4人が誘拐される。
一方でバチカンを爆破できる規模の反物質爆弾が盗まれる。
全てはカトリックと対立する科学を崇拝する秘密結社の仕業。

ふと目をやった先にヒントがありすぎるきらいはあるものの、推理あり、アクションあり、見た目の大仕掛けあり、ストーリーの仕掛けあり、雰囲気あり、で、ああ、洋画の大作だなぁ、と思った。
2時間半と、比較的長い作品の割りに飽きさせず、時間は気にならなかった。

原作では「カメルレンゴは人工授精で生まれた前教皇の子」という強烈な設定があるんだけど、大人の配慮で飛んじゃったんだろう。そのせいで一本通っていた筋が腰砕けになっちゃったような感じ。カメルレンゴが途中からしゃしゃり出て来たどんでん返しのための手駒と堕してしまって、その辺が見終わった後に感じる「面白かったけど、だからなに?」感につながっていそうだ。