京都での生活に憧れるワケ

12月29日。


京都に行く前の晩に「おしゃれイズム」という番組で京都特集をやってた。その中で例の「そうだ、京都、行こう」のポスターと同じ写真を撮る、という企画があって、俺もそれをやってみよう、と東寺へ。
http://recommend.jr-central.co.jp/others/museum/kyoto/winter_1995_01.html



http://recommend.jr-central.co.jp/others/museum/kyoto/summer_2007_03.html

うーん、微妙に角度が違うなw
そもそも
http://recommend.jr-central.co.jp/others/museum/kyoto/winter_2000_01.html
五重塔の中は撮影出来ないしなー。


早くもポスターと同じ写真を撮る企画は沈没。
それでもお大師様にご挨拶はしておく。俺はなぜか人生の節目にお大師様の縁の地に来る事が多い。やっぱり呼ばれてるのだと思う。


もともと今回の京都行きは「京都で生活をしてみる」という目的があった。京都で年末年始の短期バイトでも見つけて働いてみようと思ってたんだけど、事前に面接に行けるわけでもない。
行ってみて求人の張り紙でも探してみようかと思ってたんだけど、本業の方が御用納めのあとのはずなのに飛び込みで忙しくなって、京都に仕事を持ってきてしまっている次第。
ネギ問屋で短期バイト募集の張り紙を見つけたときは心揺れた。


「京都で生活をしてみる」ということへのあこがれは、「味いちもんめ」というマンガの影響が甚大だ。

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主人公の伊橋は東京育ちで日本料理を目指して東京の料亭に入ったのがバブル経済の全盛期。もうどれだけたつんだろう?22-3年になる。もともとの原作者のあべ善太 が急死してからでもうずいぶん長い。
京都修行で京料理に目覚めて、関東に戻っちゃその色に染まって、京都の空気を吸いに戻るようなエピソードが印象的だった。仲の良い趣味人の金持ちのじいさんに「イナセになった」と声をかけられて喜んでると「誉めてるんやない」と言われる場面とか。



京都で生活をするから自然に感じられる文化というものがあるということをそこで知った。
近代的に見えるビルの片隅をくりぬくように小さな祠があったり、よくみると鬼門方位を欠いて大理石を並べてたり。
たまに京都に行ったときなどにその味いちもんめの描写の正しさを感じるにつけ、京都で生活をしてみたい、という念が強くなった。



季節の彩りだってそう。こぢんまりとした普通の家の軒先に季節を感じさせる花がよく咲いている。今回は冬だったから、彩りに乏しい街並みにルビーのように輝く南天の赤い実をあちこちにみかけた。


たとえば東寺から東福寺にかけて歩いたら出会った、こんな観光客の通らないような、京都の小さな生活の場である路地が好きだ。
京都の住宅街では安売り店やチェーン店をあまり見ない。静岡で言えば曲金商店会のような昔ながらのお店やさんが今もそれなりに機能してる。こういう商文化が1200年も町並みを維持してきてるんだろうか。
でも年末で閉店という張り紙を2軒ほど見かけた。


たとえばこういう通りとか、近鉄線が高架になってこんな広い道路が出来る前はどんなんだったんだろう?夕日の中を釣り掛け音を響かせながら町家の軒先をかすめるように走ってたんだろうか?と想像してしまう。



東福寺は紅葉が残ってるかなー、とか思って行ったんだけど、残ってるわけがない。紅葉が見頃の時期とハゲ坊主の今とで同じゼニをとられるのもシャクだから通天橋には行ってない。
ハゲ坊主の季節でも瑞々しい枯山水庭園は、いい感じに風が遮られてポカポカ陽気。
この手の庭園の楽しみ方は人それぞれ、欧米の若い衆が集団で坐禅組んでる光景を見たことがあるけど、俺の場合は簡単なヨガかな。安坐(あぐらを崩したような座り方)の姿勢で背筋を伸ばして深呼吸しながら足の裏を押すだけでも気持ちいい。

ついでに伏見稲荷へ。
今回の京都行きをあちこちに吹聴したら「京都行きたい!」と行った人が数人いて、そのうち2人と「じゃあ、京都で会おうよ」なんて話になって、結局来れなかった某Fさんへのおみやげとしてこんな動画を作ってみた。

伏見稲荷に行ったことがないから行きたい、とか言ってたから。
こういうのは高速スライドショー向きかなー、と前から思ってたんだけど、やっぱりこの寒い中で手間がかかるとしんどい。本当は頂上までこれを撮ろうと思ってたけど断念。