証拠を残すという付け焼刃の猿知恵

anond.hatelabo.jp

 

公務員ってのは証拠が残らなければ仕事をしてくれない、というのはある意味事実だけど、じゃあ証拠を残せば仕事をしてくれるかと言われると決してそうではなくて。

証拠を取ってますよ、という態度で迫れば、証拠を残せばいいんだろ、って対応されるのが関の山。

下着泥棒を110番して対応してもらう?

トロールしました、って証拠が残されるだけだよ。いや、正確に言うと、この時間に警察官がこの場所に行きました、という記録が残されるだけ。

めんどくさいなー、って通り過ぎるだけかもしれない。

それで満足なら、どうぞ。来ないよりはマシという考え方もある。

 

公務員にとって証拠は強制力。

強制力を行使されてする仕事って、どうよ?自分がやられる身になってごらんよ。

証拠ベースで仕事をし始めたら、証拠を残すことだけが目的になる。

俺なんかは今、補助金もらって事業を進めてるけど、事業より証拠を残す方が大事で、証拠をとりやすいようにベストの仕事から形を変えたりするもんね。機材の購入だってほんとはメルカリで中古で買うのが安くていいんだろうけど、証拠的な事情があって割高の業者から買ったりとか。

 

まして批判慣れしてる公務員に、付け焼刃の猿知恵でよくあるエビデンス主義を振り回したところで、それなりに扱われるだけなんじゃねーの?

 

逆に、証拠の残らないところでなら話は別。

これは相手による。

仕事をゼニと時間の等価交換だと思ってる公務員には通じないけど、公務員には社会的使命を果たすことを目的に生きてる人も多い。

やる必要のないこと、やっちゃいけないことまで、証拠が残られなければやってくれる公務員も少なからず存在する。

組織を理解して、そういう相手を探して、人として心からお願いをしよう。当然、人としてお願いをするのなら、証拠を残そうなんて考えない。

強制力ではなく、善意に訴えて動いてもらおう。しょせんこの国は法治国家ではなく、人治国家なのだから。

 

まあ、そういうやり方をコネとも言うんだけどね。人治国家でコネを否定してもしょうがないだろ。