WALL-E/ウォーリー

静岡ピカデリー1で19:50の回。客入りは40人ちょい。


まず冒頭に5分ほどのマジシャンとウサギのトタバタコメディ。
トムとジェリーの新作を見てるようで、実に素晴らしい出来。
ここでアニメの水に慣れ親しんだところで本編。


このトレーラー、10分以上の動画としてアップされてるけど、中身は2分30秒まで。


静岡市では吹替のみの上映。この吹替がまたすごい。
声だけじゃなくて画面の文字も日本語になってるからね。こんなの初めて見たよ。
夕暮れの廃墟。素晴らしい絵だ。10000円くらいで1メートル×60センチくらいの額入りポスターにならないかねえ?そしたら部屋に飾りたいな。今飾ってるラッセンのポスターが色あせてきちゃってるから。

汚染された地球をどうみてもETにしか見えない浄化ロボットに任せて、人類が宇宙に飛び立って700年。ロボットは1機を残すだけになったにもかかわらず、地球は廃墟に埋もれている。ゴミの分別作業は、いつしか自分だけの宝物をより分ける作業になり、やがてロボットには愛着から感情が生まれる。
そして古いベータビデオから流れるミュージカルを見て、まだ出会えぬ愛する人のぬくもりに思いを寄せる。
そんなところに宇宙船がやってきて、1機の美人ロボットが降り立つのだった・・・。本当に美人ロボットなんだよ。頭なんか雪見大福みたいでさ。

つー感じの話で、擬人化すればキャリアウーマンと高齢童貞ストーカーみたいなもん。
そんな特殊な関係だからこそ、他にはない美しき純愛が芽生える余地はあるはず。
でもそんな設定はどうしても色眼鏡で見ちゃう。無機質で魅力的に描いたロボットだからこそ、その色眼鏡が外れ、今まで上手く描かれることのなかった、うざいともいえる純愛が見事に描かれていたのだろうと思う。


押し付けがましくないのがいいね。地球植民地化政策だっけか。
この言葉の持つ意味は重いけど、ネーミングだけでサラッと流したバランス感覚はディズニーならではのセンス。他にも現状を維持するために抵抗勢力と化した宇宙船の舵とか、
示唆には富んでいるけど、くどくどアピールしないのがいいよ。
もっとも話自体はたいした話じゃないので、それくらいじゃないと胡散臭さが鼻についてだめなんだろう。