せどりは知識、古本屋は感覚

これ、名言だな。
思い返すと、俺はせどりも感覚でやってる。
棚の端から順に本を見ていくと、これから見ていく先にレア本が眠っているのが分かるんだよ。超能力があるかのように予知できる。
大方、タイトルに定まった視点の周りに広がる視野でなんとなく貫禄のある本が見えるんだろうけど、
こればっかりは長年のカンと経験だな。
そのカンと経験は、ってぇと知識に基づいてるところでせどりに戻るわけだが。
知識を知識として左脳で解釈するのがせどりで、知識を感覚に昇華させて右脳で動くのが古本屋、というところか。
2ちゃんねるせどりスレでよく「にわかせどらー」なんて罵倒する若造がいるけど、じゃあお前はなんだ?と。
某O書店の先々代はすごかった。地べたに座って、どんな本でも一目見て「これはダメな本」と判断したら後ろのコンテナに無造作に放りこまれる。後ろも見ずに。
「これはいい本」と判断した時はもっとすごい。後ろ向きにいい本用のコンテナに後ろも見ずに放り投げられるのだが。くるくるっと回ってストンと前の本の上に一分の狂いもなく積まれていく。神業だよ、あれは。
あれと比べたらキャリア5年や10年でもにわか呼ばわりされて仕方ないと思うわ。