花よりもなほ

静岡ミラノ1で18:55の最終回。客入りは20人今日。
ジャニーズの岡田准一が出てるせいか、明らかにジャニオタと思われる女と時代劇目当てのじいさんばかり。
この映画は糞映画だね。糞。でも糞って悪いもんじゃないよ。
お釈迦様は人間は糞袋だとおっしゃったけど、人間は誰でも糞と糞みたいなものを持ち歩いて生きている。しかしお百姓さんが糞を肥料に使うために糞を買って行く、その金が正月の餅に変わる。
糞を餅に変えることが出来れば、殴られたくないし、殴りたくもない、その狭間にありえない第3の選択肢を作り出すことだって出来る。
人生の視野の広さを再認識させてくれる珠玉の佳作。
長屋生活に全然リアリティがない。舞台が昔で人間が今。だからこそ逆に生活が吐き出す生臭い息遣いが身に染みて感じられる。
結局剣術とか仇討ちとかって、要するに今のお勉強とかいきすぎた資本主義・民主主義とかを間接的に描きたいんだろうね。その辺はあざとかったかも。
いろんな人間が描かれている。多くの人を思い遣れる人としての器が大きいほどこの映画の評価は高くなるんだろうね。
ラストで赤穂に向かって走り出す場面、あれは人間臭くて実に良かった。