交通違反を裁くほど裁判所は暇じゃない

交通違反だって本来は殺人事件同様に裁判を受けなきゃいけないもの。

ただ裁判所は飽和状態。

極端な話、静岡新聞には連日やれ窃盗事件だの傷害事件だのの記事が2-3件載る。静岡新聞が載せないだけで、もっと起きてるよ。

じゃ、これがすべて裁判になるかというとそうじゃない。静岡地方裁判所に行ってみれば分かるけど、刑事裁判は2部に分かれて、それぞれが週2回、数時間しか行われない。1回の開廷で4-5件審理される。仮に2回の審理で判決が出るとしても週8件程度しか処理できないのよ。

静岡県中部のすべての刑事事件をひっくるめて、1日1件の割合の事件だけが裁判になってるの。

これは静岡だけじゃない。全国的にそう。警察に捕まっても裁判になるほうが少ない。

これは平成15年度だけど犯罪白書の検察庁終局処理人員を見れば明らかなこと。

殺人罪ですら1469件中裁判になったのは932件。ま、こりゃ殺人の場合は無理心中とかで「容疑者死亡のため不起訴」が含まれてるけどさ。

でも窃盗罪で見ると顕著だけど、半分近くが「起訴猶予」。要するに起訴しない、裁判しない、なんにもない、って結果。手が回らないのよ。



で、一つ聞くけど、窃盗罪を放置しておいて、交通違反で裁判を開くって、普通ありえると思う?