Slayers

大道芸にはスティルトとか高足とか足長とか呼ばれるジャンルがある。
要するに竹馬を履いた身長3メートル程度の大男なり大女なり。確かに遠くから見ても目立つ存在ではある。


とはいえ、それ自体がすごいわけじゃない。
http://www.naranja.co.jp/juggling/vehicles/skywalker/index.php
こういうのだと、ちょっと怖いかなー、という感じもしないでもないけど、
http://www.stilt-japan.com/c/pr/s2-2440.html
こういうのを10万円で買えば、俺でもすぐに3メートルの大男になれる。
他のジャンルと違って、10万円も出せばこのジャンルの芸人に必要な条件は達成できる。ゼニで芸人の肩書きを買える、と言っても過言ではない。だから肝心なのは、なにをするのか、ということ。


なにをするか、という考え方は正しくないかもしれない。なにもしなくたって人を感動させることも不可能ではない。
今年の夏にお目見えしたお台場の等身大のガンダムとかは俺は見てないけど、あんな感じで動かずに大きいというだけで魅力を発揮できる場面だってあるだろう。


必要なのはそこにスティルトパフォーマーがいる理由なんだ。スティルトが存在すべき世界観なんだ。
そう考えていくと、スティルトパフォーマーが幻想的な、時に怪奇的な雰囲気を漂わせ、異世界に招き入れるかのような演じ方をなぜするかが見えてくる。


その意味でも野毛大道芸で出会った「SLAYERS」はパーフェクトだった。
スティルトの白き大男・早太郎、赤き童子・華千代、そして狂言回しのチンドン・豆太郎の3人。
現代に現れた姿、しかし本当はここでもなく、今でもない。鳥の声に耳を傾け、川のせせらぎにのどを潤す、そうして時を過ごしていく。
しかし夜半、魔の者が大男に入り込み、暴れるところを童子が鎮める。

ちょっと調べてみるとマジシャンの紙磨呂がプロデュースしてるようで、納得。
紙磨呂もそんなに有名な人ではないものの、その独特のセンスが気になる存在だった。この人自体が幻想的で、それは姿かたちを見てもらうだけでも分かる。

この演目は加賀獅子をモチーフにしてるそうだ。確かに立ち回りの動きとしてはそうだ。ただ、紙磨呂は今年30歳だそうで、世代的な原体験として「犬夜叉」とか「うしおととら」の影響も大きく受けてるんじゃないだろうか?

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大道芸ワールドカップin静岡2009ではSLAYERSともどもオフ部門で出る、つーのが静岡は和風虐待と言われるゆえんなんだろうけど。
つーか、SLAYERSも今年の東京都のヘヴンアーティストの審査に落ちたらしいけど、審査してる連中はこれが竹馬に乗って棒を振り回してるぐらいにしか見えなかったんだろう。さすが石原慎タロイモの手先だ。東京五輪落選ざまあ。