ハッピーフィート

土曜日朝だというのにインター通りから国一方向の南安倍交差点が渋滞。いぶかしんで進んでいくと車が2台ぶつかってる。面白がって車を降りてまで見に行って、なにか魔のモノを拾ってしまったか、波乱万丈の1日。

まず先日出荷した熊本浜線店の値付けが高すぎるとのツッコミ。正直、高いんじゃないかという気はしてた。ただ買い取りにくいもの・腐らないものに関しては売れなくても棚を維持する目的で置いておけばいいんじゃないかと思って確信犯でやったこと。

「本部の商材は売れない」という印象が与える店舗運営上の

問題点までは配慮できなかったが、それはこっちの仕事じゃない。

特価本も初日から赤の出る恐れを考えると平均出庫単価より安い値段は打てなかった。

現場で修正する場合はこんな感じで値下げ修正なら値上げ修正より楽だし、ということも計算のうち。

最悪のケースではあるがあくまで想定の範囲内



午後からは朝鮮通信使のロケにエキストラ参加。撮影の都合でメシが食えなくなることも想定して

集合時間直前にマックスバリュで買った弁当を食う。

三保公民館で手続きしたあと徒歩5分の松原まで市職員の車で送迎。これだけのために休日出勤なんだろうか?

わずか人物の書かれた絵を持って3メートルほど歩く。10分ほどのリハーサルの後、休憩。知久屋の

トリカラ弁当支給。昼飯食ってから2時間もたってない。それでも食ってると観光客がなんの撮影ですか?と聞いてくる。何人も人がいるのに、こういうときはなぜか俺が聞かれる。

プロレスを見に行けばプロモーターに間違われ、プロ野球を見に行けば選手に間違われ、サーカスを見れば

大道具屋に間違われ、今日はエキストラに間違われ  てないか。

収録される唐子踊りを楽しみにしてたけど、小さい子の方があまりやる気なし。同じ踊りを4パターン収録。

俺の出番はといえば完全に人物の判別不能と思われる位置。主たる動線を横から見る形で、どう見ても

全員丸見えなんだけど、カメラからは手前の人物に隠れて突然現われるらしい。



案外早く終わったのでmovix清水でハッピーフィート鑑賞。

タップミュージカルとは思わなかった!

アニメで最初から作り物、と分かっている点や、歌で表現することはあっても歌で話すことがないため

ミュージカルとしての敷居は相当低い部類に入る。

また映像が直前の予告編で流れたコナンのような塗り絵ではなく、実物をそのままトレースしたような

出来ばえ。絵だけではなく行動もリアルに徹していて、ドキュメンタリーで見かけるペンギンや南極の生き物そのものの動き。

それでいてペンギンの社会は人間の社会さながらに迷信に基づく保守思想あり、マイノリティへの迫害あり、

社会への同化の強制あり、強がる男あり、なんだかよくわかんない女あり、ストーリーが進むに連れ

環境問題が浮彫りになってきて、さまざまな問題提起の側面をもっていて、見応えを感じ…なくなってきた。

前半の名作の予感が急に失速した原因は、問題提起のしっ放しにあると思う。あるいはなんのために

問題提起をしたかといえば、生活の中で蓋をしがちな部分にちくりと針刺す刺激を与えるだめだけ

なんじゃないかと思える。

そう思うとさまざま映像も驚きやスリルを与えるために強調する部分があざとくすら思えてくる。

挙句の果てに「魚が減っているのは魚を大量に取る人がいるからです。だからやめましょう」で

ハッピーハッピー。実にアメリカ的な短絡ですな。なんだこりゃ。

結局前半をあれだけ大人を取りこめるように作り込んでおいて、後半は完全に子供向け。それも子供に

トラウマを与えます。俺、悲しくてもう動物園でペンギンを見れないよ。って、俺、子供か?