ミス・ポター
「昔のイギリス版・同人女の一生」
静岡ピカデリー2で19:00の試写会。
ピーターラビットの扱いが良心的だったので一安心。予告編で絵が動いていたので全面あざとさ満載を覚悟してたんだけど。演出に手抜きなし、って感じで、当時の習俗なんかも説得力があった。台詞回しも、勇気を出して出版社周りをはじめる時に「これはアドベンチャーよ」みたいな地味だけど何かの時に使えそうなものが多かったなー。
ただ映画のストーリーやテーマとしてはどうだろう?秋にありがちな「がんばってる独身女性のあなたに贈る励ましのプレゼントです」映画みたいな居心地の悪さを感じた。
これって「ブリジット・ジョーンズの日記3」でしょ?あのシリーズは見てないけど。
こういう表現をしちゃ悪いけど、裕福な家の引きこもり女が妄想の昂じた同人誌を描いて一山当てた金で趣味に生きて男も手に入れた、ってそんな話。現代の男で言うとエヴァンゲリオンの庵野みたいな存在だわな。もうちょっとまともな切り口がなかったものかと思う。
だってそもそもさー、出版社に持ち込んで、「やーすばらしい、ぜひうちで連載させてください」って絶対ありえない、って「サルでもわかるまんが教室」に書いてあったぞw こんだけトントン拍子でいくってどんだけー。まぁそういう人の映画だと言われちまえばそれまでだけど、こういうトントン拍子がまだ人生に訪れない俺には反感ばかりで感情移入がまったく出来なかった。
あと字幕が戸田奈津子なので「これでやめるので?」みたいのがあった。「せにゃ」はなかったと思うけど。