アース

静岡ピカデリー2で19:30の回、客入りは40人強。

ピカデリー2って全国水準で考えれば決して小さい劇場ではないし、高低差が少なくて前列が見やすいからスクリーンとの距離が短いこともあって、普段はスクリーンサイズが気にならない。でも本作に関しては画面が小さいのが恨めしかったなぁ・・・。



「プラネット・アース」の総集編だそうだけど、それを見てないから十二分に楽しめた。

どうやって撮ったの、これ?って映像の連続。純粋に驚ける内容だ。映画はそもそもなかなか見れないものを見せる見世物だった。そういう意味で映画の原点を見たような気がする。



ホッキョクグマの北極から南下していく形式で地球に住む命の生き様を見せる。赤道の砂漠で水を求める旅をする象の群れと、赤道付近から南氷洋に南下するザトウクジラの親子を柱にしているが、「チョイ役出演」の動物たちも魅力的だ。個人的にはタイガ地帯に住むヤマネコが萌え心をスマッシュヒット。



語りを「コンダクター」とか言ってる時点で萎える部分はあるし、世界のワタナベの落ち着いた声とはいえ少々饒舌なところが耳に障る。けど、あれがないと納得しない人も多いと思う。

BGMがBGMに徹してたところが物足りなかった。これも賛否あるだろうけど。



ただ肝心の美しい地球を守るべく環境問題を考えましょう、というテーマ自体にそもそも違和感を感じてる立場からすると、どうにも歯切れの悪い感覚を抱いた。

これは「サヨク化したプロ市民環境保護運動」wに対する被害者意識に溢れたネットウヨクの感情的な反発とは違う。

地球が美しくなければならない理由はどこにあるんだ?という疑問。

愛すべきクマさんや象さんやクジラさんが絶滅しようと、無機質な人間が溢れようと人類が絶滅しようと、それを地球が求めてるのならしょーがねーじゃん、滅びても。

だって今の「愛すべき地球」だって多くの環境の変化があって、旧世代の生き物を滅ぼして存在してるんだから。小惑星がぶつかって地球の軸を傾けて季節の変化ができたという「奇跡」とやらに比べたら、人間の所業なんかたかが知れてるわけで。