あの空をおぼえてる

「良心的に作られてるとは思うのだが・・・」



MOVIX清水7番スクリーンで18:50の試写会。

公開2週間前の試写会、普段試写会で使わない7番スクリーンという条件が重なり、サプライズがあるのかと思ったらなにもなし。

存在すら知らなかった映画で、まったくなんの予備知識もなく見た。



単純な話の割りに、序盤は現実と回想が行ったり来たりの構成で、世界がイマイチよく分からない。

どういう物語がどんな方向に行こうとしてるのかが見えないうちに

どこか妙な不安感を抱かせる演出がなされている。設定が明らかになるのは大分時間がたってから。それが確定する瞬間、食卓にイスが4つあって席が3つしかない場面はなかなか衝撃的。

サイコホラーじゃないかと思ったほどだ。



原作が海外児童小説ということで、無理やり日本に当てはめたために多少無理な部分が目に付いたけど、それは些細なこと。

全体としては子役がよかったけど、あとはピンとこなかったかな。

とはいえそれは映画のよしあしじゃなくて、俺の生活環境によるものだ。視点をどこに置いたらいいのかがよく分からなかった。

親ではないし、子だった時代ははるかかなた、しいて登場人物に近い立場を考えると兄か?あるいは弱くて引きずる男とか。

確かに妹がいると家族の中心になっちゃって代わろうにも代われないあたりとか、心をぽっきり折られた男がチャンスを逃しても傷つけまくっても平気だとか、見てて必要以上に痛すぎるところばかりが残る。

ま、要するにこの映画にはお呼びじゃなかったってことだ。



ラストシーン、犬は馬鹿だからそっぽ向いてるってところが良かった。あれがにゃんこだったら霊を追いかけてガン見してるところだ。



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