投機マネーは悪玉である

投機マネーは悪玉ではないを読んでめちゃくちゃムカついたので書いておく。そりゃ投資会社の社長なんだから攻撃されて自己正当化をしたいのはよく分かるんだけどさ。



まず最近の物価の高騰の原因は明らかに投機マネーにあることを指摘しておきたい。

資本主義が高度化して必然的に貧富の差が広がり、下流階層が消費にあてていたゼニが上流階層に吸い上げられ、上流階層が消費し切れなかったゼニが投機マネーとして流れ込み先を探して、商品先物に向かった、これが今起きていること。



これが上流階層の無駄遣いであったとしても、消費に回っていれば実業を繁栄させて経済に貢献する形になっていたはず。今までは小金持ちがたくさんいてバブリーに振舞ってたんだろうけど、今は小金持ちの存在が認められにくい情勢。あるいは小金持ちすら不安になって無駄遣いできない時代。



消費ではなく、投資なり投機なりに向かうマネーが増える一方で、その受け入れ先が少ない。そのために先物市場が爆発し、つられて現物の価格が上がっている。



市場経済が需要と供給のバランスで価格を決定していることを前提に存在している以上、原油にしろ、コメにしろ、需要も供給も変わらないのに価格だけが上昇してることから見てもおかしいのは明らか。

もうさ、先物市場を廃止して、買った奴には現物を送りつけてみればいいよ。

原油先物を買ったらそいつに原油をぶちまけろ!コメの先物を買ったやつの会社に米俵積み上げろ!社長室から階段までよ。



投機マネーは、買いから入れば、いずれは売りますし、売れば、必ず買い戻すわけで

流れ込む投機マネーの絶対量が増えれば、一時的な投機マネー同士の売買があってもその水準は高止まりするに決まってる。



地方の取引所を見てみますと


そういう極端な例外を肯定することで全体を肯定しようという論法が何もいえない。



食料品価格の高騰は確かに問題ですが、逆に考えれば価格が高騰することによって、食糧増産をするインセンティブが働き、耕地面積が増え、農業が魅力ある産業になるわけです。

食料が足りないから貧困国が飢えてると思ってるのか?需要と供給のバランスはある程度取れてるの。その関係以上に価格が上がってるのが問題なわけで。

食料は行き渡っていない。それは事実。でもそれは食料の現物が不足しているからではなくて、食料を行き渡らせる手段がないから。

貧困国の末端で最低レベルのコメの価格が2倍になったのはなぜ?需要が2倍になったからじゃないだろ?

つーか、コメの価格が高騰して、農家の収入が増えたか?穀物メジャーの取り分が増えただけだろうがよ!

農家の収入が増えたって、同じ割合ではるかに多く穀物メジャーが儲かるんだろ?

そんなばかばかしいことのどこが魅力なんだつーのよ?

それにいくら食糧を増産したって先物市場が存在して行き場を失った投機マネーがある限り、永遠に価格は上がり続けるよ。投機マネーを吸収しうる巨大な先物市場を作れとでも?



「資本主義は爆竹のように弾けて終焉するだろう」

ウィル・ハットンの予言が当たりそうだ。

もはや市場経済は崩壊してるし、資本主義は末路に向かっている。