ICHI

「”ごぜさん”を知ってるか?」


静岡有楽座で17:10の回。客入りは40人ほど。

はっきり言ってどうせ綾瀬はるかのアイドル映画だろうし、綾瀬はるかの乳ゆれ以外の期待はしてなかった。
まず冒頭の雪、どうして邦画の雪っていつも冷たそうじゃないんだろう?
この時点でガッカリしちゃった。いつもメイクばっちりな市とか、作り物っぽさの極致が最後に万鬼が乗り込んできたときの、煙を出す機械から出てきました的な風煙。吹き出しちゃった。

いいんだよ、アイドル映画だからチャチくても。
ところがアイドル映画っぽい作りじゃない。だいたい「ごぜさん」ってどの程度の年齢層まで認知されてるんだろ?
俺は30代だけど大道芸だの流浪の民みたいのに興味があるから知ってるだけで、普通の30代以下はその独特の世界とか、そこからにじみ出る哀愁みたいのを感じるのは難しいと思う。
しかしそれを感じられることを前提としてこの映画は作られてる。
映画が求める客のレベルが高いくせに、映画は客のレベルの高さに応え切れずにボロがボロボロ出てる。

ここまでやるんだったら大作としてきっちり作りこんで欲しかったよ。
大作じゃないから、資金がないから、って言い訳が時々聞こえたような気がする。