商売の原点・露店に戻れ

今日も今日とて

丸井今井 経営破綻
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000901290007

という衝撃的なニュース。
俺がガキの頃に函館の大きい店と言えば棒二森屋丸井今井だった。
いや、まぁ丸井今井の悪いのは前から分かってたんだけどな。
問題は近所の大型店が潰れたからといって、地元の商店街が生き返るわけじゃない、ってことで。


浜松は確かにヤバイが、静岡が持ち上げられると複雑

の勢いを借りて、手持ちの素材で中島廉売の動画を作ってみた。
撮影日は2008年10月8日。


http://ru.youtube.com/watch?v=NIzJKrsxIvA

頼む。永遠の嘘をついてくれ。
俺がガキの頃はこんなんじゃなかった。
店舗と露天に挟まれた歩道とか、魚屋通りとか、ごった返して歩けなかったんだよ。
かくいう俺も中島廉売に行ったのは15年以上ぶりだったりする。寂れ具合は話に聞いていたけど、本当に驚いた。客の数なんか、俺の記憶の100分の1だよ、冗談抜きに。
もちろんシャッターが閉まってる店なんか一つもなかったしな。
あの頃に比べて、露店の数は10分の1だとか。露店以外の店舗もシャッターが目立つ。


許可をもらってるのかどうなのか、よく分からんおばちゃんが新聞紙の上に山菜を置いていたりとか、そんな光景はありえない。
おかずいっぱい作っちゃったとか、山菜いっぱい取ってきたとか、そんな時に「レンバイで売ってくればいいべさ」なんて言われてた頃の雰囲気なんか、どこにもない。


函館の市場といえば朝市とか自由市場とかが有名だけど、あんなの完全に観光客向けの、作り物のパビリオンみたいなものじゃん?アレで喜んでる観光客もバカだけどさ。
函館に来る観光客は絶対に中島廉売みたいな、本物の地元民のにぎやかな市場を求めてたはずなんだ。
しかし、

函館トピックス - AIR DO機内誌『RAPORA』に中島廉売が掲載されました!
http://www.hakodate150.com/modules/d3blog2/details.php?bid=354

遅いんだよ。
今更、観光展開を図ったところで、観光客が実際行ってみたら騙された感が募るだけだよ。
だって、今の中島廉売には観光客が求めるものが、なにもないもん。
はっきり言って、もはや「賑わいの市場」というより、産業遺跡として売った方がいい。
賑わってた時代をアピールして、今ではこうです、寂しいでしょ、みたいな方向でノスタルジーを煽ったほうがなんぼかいい。


今の方向性で唯一望みをつなげるのがこれ。

歩道拡幅が好機、露店を核に活性化…市民の台所「中島廉売」
http://www.ehako.com/news/news2008a/3535_index_msg.shtml


現状の道路交通法では事実上、露店の新規出店が出来ない。
だから現在露店が出ている歩道を市有地にして、道路ではなくすれば露店の新規出店が可能になる、という理屈。
これはよくやった!俺も露店を出したいもん。


例えば今さ、新たにちょっとした店を出そうとしたら、それだけで敷金礼金前家賃で100万単位でゼニかかるじゃん?シャッター通り商店街でもだぜ?
これがタダで、店を出して失敗したとしても最悪材料費とタダ働きですむなら、やってみたいことがありすぎるよ。
例えば今の季節なら、その場で作るオーダーメイドのハンドクリーム屋とか。その手の店を7つ持って、週1で営業すればそれなりに食えるんじゃないかと思うけど。


とにかくいま、商売を始めるにはその前に背負うものが大きすぎる。
これを行政は資金融資制度で後押ししようとしてるんだけど、向かってる方向が違うんだよ。ゼニをかけずに開業できる方向に持っていかなきゃいけないんじゃないの?


その意味で、中島廉売の露店新規出店の成り行きを見守りたい。
これこそが1円のゼニもかけずに大きな効果を生む、最高の景気対策だとすら思うんだけどね。