電子レンジの使い方をマスターしよう

自炊が続かないのには理由がいくつかあって、その一つに「洗い物が面倒」というのがある。
炒め物一つとっても、普通ならフライパンで作って食器に移すんだろうけど、そうすると洗い物2つじゃんね?フライパンはでかいから流しを占領するし。
その点、電子レンジを使えばフライパン不要。
調理器具を食器にすると東海林さだおのサラリーマン漫画みたいでわびしいけど、食器を調理器具にしてしまえばなんてことはない。


まず電子レンジの仕組み。マイクロ波で食品に含まれる水の分子を振動させて発熱させる。


電子レンジで焼く時には、食器に入れてそのままチンする。
すると食材の温度が上がり、水分が蒸発する。正確には乾燥させる、という方が正しいかも。直火で焼くより味気ない。これは直火の場合、表面の脂分が焦げていぶされる、燻製に近い状態になるために独特の香りがつくから。


電子レンジで茹でる・蒸す時には、食器に入れてラップをしてチンする。
すると食品の温度が上がり、水分が蒸発するものの逃げ場がなく、蒸気が食品に水分を与えつつ温める状態になる。
鍋で茹でたり、蒸し器で蒸したりする場合は熱せられた水分で食材を温めるが、電子レンジの場合はそれ以外にもマイクロ波が直接食材に含まれる水分を温めるので、調理時間が短くて済む。


電子レンジで炒める時には、食材を油になじませてからそのままチンする。
実はここが難点。電子レンジが温める理屈を考えると、油は水分をあまり含んでいないため温度が上がりにくい。したがって揚げ物が事実上不可能。
食材を油になじませてチンして、出来るものは正直なところ、食材を(油のコーティングで)蒸したものに温かい油が混じったもの、だ。
だからプロが作るような「シャッキリポン」という炒めものにはどうしてもならない。でも、強烈な強火で大量の油というプロの環境と比較するならいざ知らず、家庭用のチマチマしたガスコンロでカロリーを気にしつつビクビクと油を使う家庭料理の炒め物なんて、所詮はグズグズした歯ごたえの油虫・・・じゃねーや油蒸しみたいなもんだから、家庭料理レベルなら電子レンジで十分。