交際費

俺は交際費の使える立場にいたことがないので、通り一遍の知識しかないわけなんだけど。

読売新聞が1億円所得隠し=社員同士の飲食は「交際費」−東京国税
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090531-00000023-jij-soci

要するに「取材費」名目で経費にしてた飲食費の中に、社員同士の飲食がまぎれてた、という話。社内交際費も交際費のうちだからそういう処理しろ、と。
で、これなんかは読売新聞が所得隠しをした、つーより現場記者が経理をどんぶり勘定にした、つー話なんじゃないの?


どっちみち交際費つーのも結局は経費で損金参入されるから処理はどうでもいいんじゃねーの?とか思ってたんだけど、どうもそうじゃないようで。

交際費が損金算入される金額は、非常に限定されています。会社の資本金額に応じて次のように定められています。
資本金1億円以下・・・1年間の交際費支出額(上限400万円)×90%
資本金1億円超・・・・ゼロ(損金算入される金額はありません)
http://houjinzei.okumurayoshifumi.net/gaiyou/309.html

でえー、大企業って交際費全額、損金算入できないのね。大企業と縁がないから初めて聞いた。
一方で中小企業だと最大360万損金に算入できる。つーことは大雑把に見積もって100万円以上法人税が安くなる、と。
一人企業だとこのメリットが最大限に生かせそうだ。うまく使えば一人飯・一人飲み以外の外食全部3割引みたいなもんだ。


もっともこれは1人5000円以上に限った話で、5000円未満の飲食費はこれとは別に全額損金算入される。

1人5,000円以下の飲食費は交際費ではない-1
http://allabout.co.jp/career/tax4ex/closeup/CU20060503A/

どうもこの辺の知識がごっちゃになってたようだ。


以上は税務上の話で、会計上はまた別の話。税金さえきっちり納めていれば、どういう会計処理をしようと自由なわけだし。



ある儲かってる社長の話、細かいことには無頓着で交際費とか領収書を保管するようなことがなかったんだって。で、最近税理士に言われて領収書を集めてびっくりした、って。金額は聞かなかったけど。
そりゃそうだろ、仕事柄食べ歩きして、キャバクラ好きで、ゴルフやって、本物の接待があって、仮に月10万しか使ってないにしても年30万円以上は浮く勘定で。


まあ、でもこういう細かいことにこだわらないから、あの社長は成功してるのかもしれないけどなー。それでいて従業員教育とか店舗管理とか、本業のカナメはしっかりしてるみたいだし。
賢こぶって、こすっからく抜け道探したり、グレーゾーンギリギリを歩いてみたり、そんなことをしてちゃいけないのかもしらん。納得のいかない部分が多くても払うものは言われるがまま払って、本業で正面突破するのが一番の近道なのかもね。