2010年の清水映画祭は期待大

静岡は七間町に地方都市には珍しい映画館街が残っている、ということで映画の街だということになってる。確かにハード的にはそうだけど、ソフトとしては決してそうじゃない。
静活が上映作品に合わせてイベントを企画したり、最近だと映画館街を残そう的な署名活動とか、先週末にはシネマパークなんてイベントがあったりもするけど、でも映画に関して活発に活動をしている人は、実はむしろ清水に多い。


清水映画サークルなんてのがあって定期的に上映会を行ってるし、今年で15回目を迎える清水映画祭なんてのがあったりする。
とはいえ、それらもあまりうまく行ってるとも言い難かったのが現状。

ところが今年の清水映画祭はかなり事情が違うようだ。
今日パンフレットを貰ったんだけど、内容を見て驚いたね。なんか本当の映画祭みたいで。
じゃあ今までの清水映画祭がどんなんだったかといえば、ぶっちゃけプロデューサーの上田紘二さんが私物化してたつーか、そもそも一生懸命やってるのが上田さんだけで、上田さん個人の限界が映画祭の限界になっちゃってた、つーか上田さんの趣味みたいなもんだったからなー。
特に映画祭だからって特にイベントもなく、MOVIX清水と上田さんがやってるフリースペースを使って、「それ、前にシネギャラリーで見たよ」って映画を10何本か上映するだけのものだった。


ところが今年は、だ。
目玉のイベントが「自主制作映画コンペディション」。
実は俺も例によってなにか携帯で撮って、携帯ならではの画質の悪さを逆手にとった作品を作れないものか考えたけど、結局いいアイデアが出なかった。
それ以外にも「フラガール」を見た後に座談会をやるとか、上映後に内容未定らしいけどトークイベントを10回程度やるとか、ドリプラのデッキで映画音楽の演奏会をやるとか、「フィルムコミッションは地域をどう変えるか」というフォーラムをやったりとか、商店街と連携して半券を金券として使うとか、一通り映画祭としての体裁が整ってる。


上映作品も静岡では未公開の作品が多い。
抱擁のかけら」「50歳の恋愛白書」「ニューヨーク・アイラブユー」「スイートリトルライズ」「脳内ニューヨーク」「コネクテッド」「里山」「包囲」「僕たちのキックオフ」「九月に降る風」「乱れる」「1978年、冬」「クララ・シューマン 愛の協奏曲」「リダクテッド」「ある愛の風景」「Dearフランキー」「大統領の理髪師」「村の写真集」「フラガール
「ニューヨーク・アイラブユー」とか「里山」とか「包囲」って静岡じゃ見れないと思ってた。


なんで今回こんなことになったかというと、この人がスタッフとして関わってるから、つーか実質的に動かしてるんだろうけど。

清水映画祭アシスタントプロデューサー 浦山亜希さん (34)

 今年15回目を迎える清水映画祭のアシスタントプロデューサー。4月3日の開幕に向け、広報やスポンサー集めに奔走する。

 行動力には自信がある。そば屋の接客、電話オペレーター……。高校時代の3年間で経験したアルバイトは40を超える。ある夢をかなえるため、親に内緒で百万円をためた。

 映画監督になりたかった。それも日本ではなく、アメリカで。

http://mytown.asahi.com/shizuoka/news.php?k_id=23000191001160001

今は起業して広告関連の仕事をしてる。行動力がちょっと並じゃない。上田さんとは対照的、と言ったら問題発言か?
静岡じゃあまり見かけない、出る杭的な人で、つーか逆に静岡の人はこういう雰囲気を苦手に、あるいは胡散臭く見がち。けど、ちょっと縁があって近くで見てると、こういう人を静岡は大事にして、影響されていかなきゃいけないと思うよ。


冷めた目で見れば、この映画祭もまだ決まってない部分も多いし、どうなることやら、という気もする。でも浦山さんが頑張ってるなら、これから足りないところはちゃんと埋まっていくだろうし、楽しみなイベントとしてこうやって紹介も出来るわけでね。