そば処・長澤

静岡で珍しい立ち食いそばがオープン。俺の知る限り、立ち食いそばは静岡駅のホームにしかないのではないかと思う。
つーと、静岡がそば不毛の土地と思われそうだけど、実は逆で「桜koban」「鐘庵」「スガキヤ」という、東京の立ち食いそばの値段で、東京の庶民的なそば屋レベルのチェーンが充実してる。
東京の衆が静岡に来たときに、こういうところで桜えび天の乗った蕎麦を食わせると、普段ロクなそばを食ってない東京の衆は泣いて喜ぶので覚えておいた方がいい。清水で寿司食わせるより断然コストパフォーマンスがよろしい。



今日オープンした「そば処・長澤」はホテル中島屋の裏、のっけ家の隣、という繁華街、東京流の安手の立ち食いそば屋かというと、そうではない。手打ちそばだという。
もっとも手打ちそばだからといって偉いわけじゃないけど。問題は材料と腕。

店内はペンキの匂いが充満。さほど客も多くないのにオペレーションは混乱、その原因が「おろし」のボタンを押すと「とろろ」が発行される食券自販機の設定間違い、と前途多難を予期させる店内で、前客の注文より先に出てきた「もりそば」380円を食べる。
そばは見るからに太いのと細いのが混じってる。持ち上げてみると3-4本くっついてる。
量もちょっと少ない。

だーめだ、こりゃ。そう思ってつゆをすすると、これが案外悪くない。静岡に多い甘口ではなくて、キリッと締まったスッキリ系。蕎麦をたぐると、これが蕎麦の清々しい香りもするし、喉越しもいい。蕎麦湯も持ってきてくれる。
380円ならこれは飲んだ後のシメとして最適。と思ったら19時閉店だってさ。