キャタピラー
「反戦でも狂気でもない」
静岡サールナートホールで13:40の回。客入りは100人ほど。
いやー、なんなの?期待が大きすぎたのかなー?
全然反戦でもないし、狂気でもないし、肩透かしっちゃー肩透かしではある。ある面、人間というものを真摯に描いているとは思うけど、もっと禍々しさみたいなものを覚悟してたからなー。
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もともとこの映画は江戸川乱歩の「芋虫」をモチーフにしている。
俺が「芋虫」を読んだのは小学校6年生の時だった。不具者に対する特殊性欲を描いた作品だけに、読んだ当時ははっきり言ってその1割も理解出来なかった。とはいえ、見てはいけない物を見てしまったという見世物小屋的感覚は心の何処かに刻み込まれた。
そのレベルの認められ方しかしてないんじゃないだろうか、この映画は。
正直言って、寺島しのぶが半狂乱になりながらも、きちんと冷静に危なくないように走って田んぼに入って半狂乱の演技をしてる姿を見て、ゲンナリしちゃった。
そう思っちゃうともうダメで。
世間によくある夫婦の意思の不疎通と夫婦喧嘩とダメ夫を持った妻の苦労とプライドにしか見えないもんね、その端緒は戦争被害であっても。