鈴本演芸場初席・林家しん平

上野鈴本演芸場の正月初席は3部入れ替え制。
14時20分からの第2部の当日券は12時発売で80枚との。で、12時に3部と合わせて60人ほどの列。
それでも開演時には20人ほどの立ち見が出てた。




開演してすぐ松旭斎美智・美登のマジック。
俺も人よりは寄席を見てるつもりだけど、いきなり色物、しかもマジックから始まるのは初体験。
なんか途中入場したような気分で、落ち着かなかった。



続くのが金原亭馬生。馬生が2番目だぜえ?
真田小僧」のマクラに使われる小噺だけだったけど、いっぺんで引きこまれて春風亭一朝。これまた上手い「子ほめ」。大御所による前座噺で落語の真髄を見せつけられた。
続くホームラン・鈴々舎馬風とウケて、だんだん不安が募ってきたのよ。



なぜなら俺のお目当ては、ってえと、林家しん平だったりする。


アラフォーの道産子にとって、林家しん平田中義剛と並ぶお兄さん的存在としてSTVラジオアタックヤングで一時代を築いた。ただし悪いことを教えるお兄さんとして。
俺はこの人からエロいこととプロレスを教わった。
この客層で、この流れで、あのしん平さんウケるの?大丈夫?つーか俺はしん平の落語をナマで聞いたことがない。だからなおさら不安だった。



しん平さんが高座に上がるや、いきなり紅白歌合戦の悪口。毒舌オンパレード。およそ四半世紀ぶりに聞くトークはあの頃の深夜ラジオの電波に乗ってるようだった。
そしてウケてた!
ああ、駆けつけやっつけ仕事のような円蔵なんかよりよっぽどウケてたよ。隣の席のばあさんも「この人、面白かったねえ」って。どうだ!これがしん平さんだ!良かった!
あの頃のいろんなものが蘇ってきたよ。



よし、今年はアタックヤングを聞いていた中2か中3のような青っぽい気持ちで恥ずかしげもなくいこう。