酔いがさめたら、うちに帰ろう
シネギャラリーで15:10の回。客入りは40人弱。
俺なー、1991年頃からの西原理恵子のファン。当時はまだパチンコ雑誌や麻雀雑誌でブイブイ言わせてた時代。面白いつーか心配つーか、そんな感じでずっと読み続けてきた。
一連の出来事もリアルタイムで読んできた。だから絶対にこの映画を見たら泣いちゃうだろうと思ってたけど、やっぱり泣けたね。
ただ、その泣けた部分ってのは思ってもいないところがきっかけだった。
西原理恵子は20年来見てきたけど、そうだ、永作博美はもっと見てるんだ、ということに初めて気付いた。
永作博美はもともと乙女塾の出身で、その中で結成されたribbonの一員。そして俺はribbonの佐藤愛子が好きだった!
左が佐藤愛子、中央が永作。
ribbonは自然消滅していった。佐藤愛子もいつの間にかどこかに消えて、結婚したと聞くともなしに聞いた。
永作博美は一旦消えかけて、でも消えずに忘れた頃にテレビで見かける、そんな感じで見てきて、はっきりと「ああ、永作博美だ」と認識して見たのは2007年の映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」だ。
それでもそれ以降、特に思い入れのある役者として見てたわけでもない。
それがなー。西原理恵子の役を永作博美が、目尻に細かいシワをいっぱい作りながら「大丈夫、まだ死なないよ」って演じてるのを見たときにもうね、ブワッときちゃった。
別々に過ごしてきた時間を越えて再会した、という感じで。
アイドル時代の永作って、見た目は今とぜんぜん変わらなくて、性格は普通に可愛くて、それでもribbonのインタビューをはじめとする記事で永作の性格はサバサバして男っぽい、みたいなことが語られてて意外だった。
そうか、こういうことだったのか、と男勝りのサイバラを演じる姿を見て20年以上たって初めて納得した。
この映画、すげーリアルだ。
原作は精神病棟の出来事やアルコールとの葛藤を中心に構成されているけど、この映画では死ぬことを前提とした家族のつながりを中心に描かれている。
酔いがさめたら、うちに帰ろう。 | |
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つーか、鴨志田穣のエッセイを映画化して、ひとつよく分からなかったのは、この映画は誰視線で出来てるの?ってこと。
で、ここまで書いて、やっと分かった。この映画は俺視線で出来てるってことに。
本来必要なはずの登場人物の紹介もほとんどなかったもんね。