被災地

俺の父方の実家は岩手県三陸の某所、震災当日にNHKで壊滅地域として報じられた地域にある。その地域の名前がラジオで読み上げられたとき、心が潰される思いがした。



昨年、静岡から函館の実家に帰省する際、青春18きっぷを使ってあちこち寄ったのをまとめたのが上記の動画。
この1分2秒くらいからが1分27秒くらいがその付近の光景で、泊まった近くの健康ランドから親父の実家と切り離せない関係にある漁港・魚市場周辺と、隣接する観光地。


俺と父方の実家とは、いろいろあって疎遠だ。疎遠の直接的な理由は俺にはないし、そもそも接点がない。あるのは小学校に上がる前に数日滞在した記憶と、昨年家の前まで行ってなにもコンタクトを取れなかった経験だけだ。


今回の震災で、函館の実家から電話をしても連絡が取れなかったとの。俺も心配だったけど、もちろん親父がそれ以上に心配して現地に行った。
その話をさっき電話で聞いたんだけどさ。


親父が育った海辺の一帯は完全に津波に流されて、なにもなかったそうだ。正確には親父の実家のあったところには、遊覧船があったそうな。
とはいえ、いろいろあって一族は高台の方に引っ込んでて無事。高台つっても港から1キロかそこらしか離れてないと思うけど。つーか逆に海の側にあったよその加工場が全部流されてて、一族の高台にある加工場は現在絶賛フル稼働中、親父が訪ねていって邪魔者扱いされたそうな。
この話を俺の母親から電話で聞いたんだけど、この状態を「焼け太り」とかいう人だからトラブルになるんだろうなー。その血を色濃く引いてるんだけどさ。


津波で「壊滅状態」と報じられた地域でも、漁に出てる人も多いようだ。
つーか、あのあたりは海辺から急に山になるリアス式海岸
相馬あたりの平地が続いて全滅したあたりとも、同じリアス式でも山になるのが急すぎて逃げ場がなかったあたりとも事情が違うだろう。


遠く離れていると「被災地」という一括りで広範囲を認識するけど、どうも現地では数十メートル単位で事情が違ってそうだ。