子猫の涙

シネギャラリー右側で12:30の回。

猫が結構出てたので満足。

合間合間に路地裏に住む猫が描かれてて、凛として必死に自分の幸せを求める野良猫の姿に登場人物が反映されているように見えた。大人はそれでいいけど、一人で生きられない子供はそうじゃない。だから治子が主人公でタイトルが「子猫の涙」。子猫が死んだときに栄治は泣いたのは前妻と復縁できないからでも子猫が死んだからでもなく、子猫を通じて治子と和則を思ったからなんだろう。



コテコテのエピソードの割りに演出がさっぱりしていて、森岡栄治という人物の味が薄口のダシで引き立てられているような感じ。もっと面白おかしくも作れる話だけど、余韻が残る分、本作のような形でよかったと思う。



あと、広末涼子宝生舞も年をとったね。特に宝生舞。ただ年食っただけって感じ。

それに対して広末涼子は幅が広がったと思う。現在の場面の年齢設定は40代後半くらい?そりゃ無理あるけど、でもその年輪をそれなりの表情で演じていた。吉永小百合が演じる20歳のギャップよりはよく出来ていた。