「偽装カツオブシ」がないと困るんだけど

カツオ節大手2社が偽装 「枯れ節」「枕崎産」にあらず

カツオ削り節最大手のヤマキ愛媛県伊予市)が、日本農林規格法(JAS法)で「枯れ節」とは呼べない商品を5年半にわたり、「枯れ節」として販売していたことが農林水産省の調べでわかった
http://www.asahi.com/national/update/0122/TKY200901220148.html

商品名は報道されてないけど、多分俺が愛用してるコレとかだろ。

道理でそんなに美味くないと思ってたわけだよ。
俺が海原雄山だったら、とっくに「こんな吸い物が飲めるか!」って、偽装だと断言してたのに。


カツオブシっつーとカツオの身をゆでて、燻製にして、カビをつけて発酵させる食品だと思われてるけど、実際はいろんな区分けがある。
スーパーなんかで一番安いカツオブシを見てみると分かるんだけど、「花カツオ」というものがある。
この花カツオとはカツオブシではない。


名称: かつお削りぶし 原材料:かつお・ふし

名称:かつおぶし削りぶし 原材料:かつお・かれぶし

「ふし」とは魚の身を煮てから燻製にしたもの
「かれぶし」とは「ふし」に2回以上カビをつけて発酵させたもの。
要するに花カツオは発酵食品・カツオブシではないのよ。


味も香りも大分違う。花カツオだと魚っぽいトゲトゲしさや血合いの味が強く残ってるけど、カツオブシだとまろやかだ。
つーこともあって、俺はいつも「かれぶし」と原材料表記を確認して買ってる。
で、安いのがアピタ・ユニーのプライベートブランド、e-price。
この30グラムパックは198円。ほかの「かつおぶし」が298円だから全然違う。もっとも味も違って、やはりちょっと魚っぽい香りが強いのが気にはなってた。
だから正直なところ、うすうすこんなことじゃないかとは思ってた。原料が悪いものを使ってるか、花カツオが混じってるか、なにかだと思ってた。

ヤマキは「乾燥工程を省いても、カビを2回培養したものと風味や香りが同等のカビを発生させる技術を開発した。従来の枯れ節と成分の分析でも差はなく、技術革新だと判断していた」と説明する

これは嘘だね。

でもよく考えてみれば、1番カビしかつけていないものって、特に名称がないんだよね。「花かつお」同様に「かつお・けずりぶし」なんだけど、でも花かつおとは全然違う。
この辺のエアーポケットに、欲をかいてハマっちゃったんだろうなぁ・・・。
1番カビしかつけてない、って新商品として売っておけばよかったものを。この値段でこの味なら、きちんと表示していれば、リーズナブルな商品として十分に通用しただろうに。


この余波でこの商品がなくなったら、俺はそっちの方がむしろ困るよ。