Slayers2

Slayersについては初めて出会った時のインパクトについて書いたことがある。

Slayers - NOW HERE

昨年の大道芸ワールドカップin静岡2009では、場所の制約があってかなり残念な事態になってしまっていたけど、今年は見事に花開いた。


クールな赤い童子が表情豊かな猫娘ジョブチェンジして、立場も白き大男の旅の同行者からたまたま白き大男と鉢合わせしてバトルを始める敵味方の関係になった。
金曜日の夜に見たときには最初なにをやってるのか、一緒に現れた2人がバラバラにアクションをして、突然バトルを始めたあたりの経緯がよく分からなかったんだよね。
ところが日曜日の夕方には一緒に現れた感じがあまりなくて、単独行動の魔物2者がバッタリ出会って運命づけられたかのようなバトルが始まるあたりの流れが自然で実に良かった。

その理由を考えると、華千代さんのソロのパフォーマンスに注目が集まって早太郎の存在と分断されてたからだろう。早太郎に背を向けて華千代さんを見てた親子連れもいたくらいだし。
ただ、鉢合わせが自然すぎて一瞬見逃すとなにが起きたのか分からなくなるから、なんかもうちょっとバババン!って感じで派手な方が分かりやすいかも。


自然といえばスティルトパフォーマーの弱点として人間の等身大の上半身とスティルトを履いた下半身のバランスが悪いってことがあるんだけど、この点で早太郎のデザインは非常によく出来ていて自然だ。
高校生が「え?これ、どうやって動いてるの?」って言ったのもよくわかる。
これがパンツルックのSPECなんかだと、異常に足だけが長いから「ああ、竹馬なのね」ってすぐ気付くんだろうけど。

バトルの結果、ついに捕まりグルグル巻きにされてしまう猫娘。早太郎が懐から出刃包丁を持ち出して突きつける・・・って、これだけはないわ。
頬っかむりした、どっかの盗っ人じゃないんだからさー。魔の者が出刃包丁はないわ。しかもいかにも銀紙で作りました的なちゃちさ。他のパートのクオリティが高いだけにこの出刃包丁だけは逆の意味でインパクトが大きかった。


この出刃包丁がもっとなにかリアルで邪悪なものであれば、観客に向けたときに注目が集まるだろうし、その間に猫娘が縄抜けしてたら気づいたらいない、という意外で面白い展開になるんじゃないのかなー?
まあでも間抜けな出刃包丁も怖可愛い味ではあるんだけど。


そして逆襲、水の幕で結界を張って扇子を広げる。この所作が素晴らしい!パシッ!という扇子を広げる音の美しさといったら!
童子バージョンの小太刀で一閃、よりもロマンと優雅さに満ち溢れてる。
この扇子はバトルの道具としてだけではなく、猫娘をキャラ立てる印象的なアイテムとして扱って欲しいなー。あと、扇ぐときは本当に本人に風が来るように扇ぐんじゃなくて、客に見せつけるように遠くから大きく扇げばカッコよさそうだ。



パフォーマンスが終わってからの練り歩き、これが実に楽しかった!
早太郎というキャラの持ち前の怖可愛いさが爆発。大人がカメラを持って寄る、子供が泣く、泣いた子供に親が「夜、早く寝ないとまた来るよ」と脅す、まさに現代のナマハゲ状態w
いいなー、この空間、大好きだ!
観衆が多ければ多いほど、Slayersは映えるよ。もっともっと集まれ!