志村けんの向こうに医療崩壊が見える

志村けんの向こうに医療崩壊が見える

 志村さんの兄の知之さん(73)は30日午後、「顔を見られずに別れなくてはならなくて、つらい」と声を詰まらせた。志村さんが入院した後は面会できないままで、遺体にも会えていないという。 

 https://www.asahi.com/articles/ASN3Z6X8ZN3ZUTIL05K.html

 

コロナ感染なら納得も行くだろうけど、コロナに感染してないのに似たような目にあってるケースがある。リハビリ病院などで親族であろうとも一切の面会を禁止してる病院とか、静岡にも存在する。

感染していないのだから今際の際には面会できるんだろうけど、遠方の知人親戚とか、あと数か月持つだろうけど会う機会はこれが最後だろうな、と思いながらの面会なんかは無理そうだ。

たとえば俺が接したケースだと。

義母がもともと介護が必要な高齢者。交通事故でリハビリ入院。退院を迫られたものの転院先が見つからず、自宅で介護を覚悟してたら面会禁止になったので退院手続きが出来ず入院が続いて助かってる、みたいなのがあった。

当然逆のケースもあるだろう。退院者が出ないのでいつまでもリハビリ病院が満床で、適切なリハビリや療養を受けられず周囲に負担がかかってる、とか。

リハビリは医療か、という問題もあるだろうし、必死に戦うコロナ最前線から見ればどうだとか、そんなの崩壊じゃない、とかいう見方もあるだろうけど。

でも当事者たちにとっては人生のかかったことだし、医療崩壊を起こすな、とかいう前にすでに後方では緩やかに医療崩壊が始まっているのではないだろうか。

地味な話ではあるけど、そんなところにももう少し目が行くようになればいいな。