風邪薬と卵白は同じ効果

風邪には卵酒、とか昔から言う。
自分でも作ったことがあるけど、美味いとは思わないんだよね。卵は卵で食べて、酒は酒で飲んだほうがいいと思う。


風邪に卵、って卵黄に栄養が含まれているから、というのが古来の理由だったはずだけど、最近は卵白にリゾチームが含まれているから、という話も時々聞く。
塩化リゾチームは総合感冒薬に含まれる成分で、グラム陽性菌を溶かす作用がある。グラム陽性菌っつーのはブドウ球菌の類のことらしい。他に炎症を抑える作用、タンを分解する作用など。


じゃあ、卵白にどれだけ含まれているか、っつーと0.3%らしい。
http://homepage3.nifty.com/takakis2/08_genkou.pdf
普段買ってる卵は70グラム前後、卵黄と卵白は1:2だから卵白は50グラムくらい。
つーことは1個の卵に含まれるリゾチームは0.15グラム。150ミリグラム。


総合感冒薬だといろんな成分が混じってるから一概には言えないけど、パブロンSのリゾチーム含有量は90ミリグラム。
http://www.rakuten.co.jp/d-mate/1795277/1797378/1798754/
一方でリゾチームを主成分としているノイチーム錠だと
「1日リゾチーム塩酸塩として、60〜270mg(力価)を3回に分けて経口服用する」とある。
あれれ?こんなことも書いてある。

本剤の体内での作用機序はなお解明されない点も多く、また、用量・効果の関係も必ずしも明らかにされていない。従って漫然と服用すべきではない。
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se39/se3959001.html

うーむ。
まあ、なんにしろ塩化リゾチームだけを考えるなら、生卵飲んでれば風邪薬は必要ない、って話だな。
書き始めの時点では、生卵に含まれてる程度のリゾチームで効くわけねーだろ、バカ、と書くつもりだったのに。