北の零年

静岡東映での試写会。さすがにほぼ満席で見事に客層は50代以上の女性ばかり。
でも連れ立ってきてる人が多かった割りにこの客層にありがちな物を食う音やヒソヒソ話がなかったしエンドロールでも席を立つ人が少なかった。
リアリティーから行けばご都合主義の展開以前にええじゃないかの時点で問題外だけど、そういう部分も演出として楽しめる大人であれば意外と観れる部類の映画だと思う。
ただこういった人生の悲哀や無力感みたいなものを味わいきったわけじゃないので
感情を移入するようなところは少なかったけど、さぁここで感情移入してください、
って作り手のメッセージは随所に感じられた。
(それを大きな世話だというのは気が若い証拠)
最近カンフーハッスルだとか韓国映画だとか、
ノリと勢いで作られた作品ばかり観てきたこともあるんだろうけど所作の一つ一つまで演出としてコントロールされている美しさみたいなものも感じた。
感情的な安っぽい国家論を語りたがるクソガキはこの映画を見て国家と国と政府(と出来れば故郷と国体)の違いでも勉強しろって感じ。