ティンカー・ベル吹替版〜明日から働きたくなる
静岡ピカデリー2で17:50の回。
クリスマスでカップルばっかりかと思ったらカップルは1組だけで、客入りは12-3人。
ディズニーアニメの4部作の1作目で、ティンカーベルの生誕からウェンディに出会うまで。
本来ならアニメ大作なんだろうけど、アメリカで興行的にコケたため、日本では小規模公開なのがもったいない。場合によっては2作目以降は映画公開せずに、いきなりDVDなんて噂もある。
しかしなー、これなー、正しい職業観を教育するためにも国家予算で全中学生と全ニートに見せるべきだと思うよ。
見たら間違いなく働きたくなるもん。問題は働き口があるかどうかだけどさ。
ところでティンカーベルって何者なの?ピーターパンの愛人の妖精、くらいの認識しかないんだけど。本作で分かるのは、モノづくりの妖精だということ。あの色からてっきり植物の妖精だと思ってた。
創意工夫の天才。でも3Kの2次産業は嫌なんだ。もっと日の当たる3次産業につきたい。
その「派手な仕事ならなんでもいい」って、そういう職業意識だから麻生首相に「きちんとオレはこれをやりたいとこういったの、という目的意識がきちんとないと、なかなか雇う方だってなかなか、その気になんないから、だから何がやりたいかということをきちんと、目的意識をはっきり出すようにしないと、就職っていうのは難しい」とか、食うに困ったことのない年食っただけのガキに、好況時の正論をこの不況時に言われちゃうんだけどさ。まあ、ティンクは言われてないか。
妖精の国では不況ではないし、友達も助けてくれて、いろいろな妖精の仕事に挑戦をするんだけど、失敗続き。最後には、来るべき春の準備をぶち壊しにする大失態。
また、この妖精の国の世界観が素晴らしくて、地球に春が来るのは妖精が全部準備してくれるから、っつーんだ。なにを準備するかっつったら、てんとう虫の色を塗ったり、春に芽吹く球根を作ったりとか。
ちょっと話が前後になるけど、最後に春が来る場面は感動モノ。妖精の国からてんとう虫を連れて行って放したり、球根を埋めたりして、そして春が来るんだ。これね、大人でも納得するよ。
それも全てティンクの創意工夫の賜物。もっとも春の準備をぶち壊したのもティンクだから自作自演みたいなもんだけど。
つっても、そう仕向けたのは自信過剰タカビー女妖精の悪巧みなんだけどさ。
基本、ティンクは生まれたばかりで世間知らずのKYなのよ。裏方なのに表に出れると思ってたり、未完成の発明品を披露したり。そこがタカビー女のシャクに障ったんだろうね。
友達がティンクを見放したり押し付けたりする過程も、人間社会を凝縮してるみたいで。
でも才能を信じてがんばるのよ。その裏方で働く才能こそを、いっときは毛嫌いしたのに。そのあたりの成長物語も、きちんと丁寧に詰め込まれてる。
ともすればティンクは感情の起伏の激しい女の子に見えるんだけど、これは90分そこそこという作品の時間の見せる技。ちょっと急ぎ過ぎのきらいはあるものの、親子で楽しめるという要素を突き詰めるとやむを得ない部分だろう。細やかな心理描写を望む人を優先する理由はどこにもない。
俺がどのくらいハマったかというと、帰ってすぐ公式サイトにアクセスして、壁紙をダウンロードして使ってるくらい。
今年の最後に、今年の1-2を争うような映画を見てしまった。
働いたら負け、を文字通り実践したアメリカで、今この時期のこのような映画が作られた意味を考えてもみたいけどね。つーか、答えは明らかなんだけど。
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