スマトラ沖地震

スマトラ沖地震、最終的には死者7万人という話も。
そして実話。カツオなどの肉食魚の胃の中から髪の毛が出てくることがよくあるんだよね。指輪が出てきた、という話も聞いたことがある。
それはさておき、この現場に俺がいれば、と思った。潮が引いて魚が浮いて取りに行くような連中を必死で止めただろうに。
俺は岩手県気仙郡三陸町で物心がついた。短期間しかいなかったがチリ地震津波から15年ほどでまだ人々の記憶が薄らいでいない頃だった。海岸線はちょうど新幹線の熱海駅にある退避柵のような防波堤で囲まれており、町中にはこの高さまで津波が来ました、という標識がいくつも立つ。祖父母の世代からは三陸地震津波の、父母の世代からはチリ地震津波の話を幼い頃から繰り返し聞かさせる、そんな土地だった。
津波を体験したことはないが、津波の恐ろしさを徹底的に叩きこまれた世代だ。
津波が来るのが分かってるのに海岸線そばのホテルでビデオを回してる奴の気が知れん。海岸線の入り組んだところはもちろん、海底の地形によっては、さらに波と波がかちあって威力を増した三角波にでもなれば30メートル50メートルの津波になるかもしれないのに。そしてその引き潮でとんでもない建物ごと波に引きずりこまれるのに。
俺だったらどこまででも逃げる。逃げられるところまで逃げるよ。こんなところまで波は来ないよ、って笑われてもね。
恐怖を知るってのはそういうこと。
北朝鮮相手の経済制裁という名の宣戦に反対するのも同じ理屈。笑いたければ笑えばいいさ。