恋の門

シネギャラリーの右側で14:55の回。客入りは10人。
静岡地区での公開は今までなかったが清水のMOVIXでは10月にロードショー公開されていた。(が短期間だったので見逃した)
この作品ってアニオタ的にはどうなんだろう?多分つっこみどころ満載で本物のアニオタの実像とは大きくかけ離れていると思う。なぜそう思うかといえば、俺は店で実際に出会うアニオタにはイチイチムカツクのに、この映画の登場人物には一切ムカツかなかったから。アニオタ特有の傍若無人(傍らに人なきが如し)の態度が実にコミカルに描かれている。実際はもっと殺伐だよ、あいつら。
案外エッチだったことも印象に残ってる。酒井若菜のふっきれたキスシーンはもとより、初体験の場面も酒井若菜を使ってるとか、そういう制約の中であれだけ描けたのは奇跡の部類だと思う。初期のアダルトビデオのような、製作側の工夫と挑戦を見るような思いがした。
後半の最後のほうの前あたりだけはダレたなぁ。最初の石に書かれた「完」で終わっても良かったと思うんだけど、その後の演劇的演出とかドンデン返しの連発を松尾スズキがやりたかったんだから仕方ないのだろうか。
全体的にはコミカルな雰囲気にちょっとほろ苦さが乗っかった良作という印象。