裁判傍聴 1

せっかく裁判所まできたので開廷表を見ると、午後の窃盗・不法侵入で被告人3人の審理が面白そう。久しぶりに一日中裁判傍聴してみようかと。



まずは第2法廷で賭博開帳罪の判決公判。被告人はなかなか迫力のある60代くらいの角刈り細身の男性。従犯ということで執行猶予付き判決が出た後に傍聴席の30代くらいの男性と目を合わせてうなづきあってたのがカッコよかった。

続いて覚醒剤取締法違反の50代女性の新件。

有明団地に住んでるラブホテル清掃員。深夜の職質で覚醒剤と注射器が見つかったとの。入手先はマルハン登呂店の常連客。

10年前に覚醒剤の前科。それからやめてたのに仕事を掛け持ちするようになって疲れから手を出したが5回しかやってない、と言う割に注射器13本。

反省してこれからは仕事に反省してこれからは仕事に、と繰り返してたけど、これじゃ無理でしょ。判決は14日。



午後は第3法廷で。

最初は詐欺の判決公判。被告人は小太りでもっさりした20代の頭の悪そうなネットウヨクにいがちなタイプ。どんな詐欺かと思ったらオークション詐欺。とはいえ実刑判決は厳しい、と思ったが判決理由の最後で執行猶予中の犯行と知り、納得。

つーか、刑務所より小学校に入れ直したほうがいいんじゃないかと思うが。

傍聴席は裁判見学のおばちゃんでいっぱい。続いて覚醒剤取締法違反の新件。

被告人は30代半ばのデリヘル嬢。小太りで目はきつい。デリヘル嬢として地雷じゃないにしても爆竹レベル。インター通りのファミマのトイレで覚醒剤をやっていたのが罪状。そこで倒れて店員が通報して救急車で済生会病院に運ばれて医者が薬物中毒を疑ったのだろう。

この被告人は「孤独だった」を主張。孤独だったから孤独を紛らせるために覚醒剤に手を出したが、警察に捕まってから支えてくれる人が多くて孤独じゃないことが分かった、うんぬん、ここまで短時間に孤独孤独と繰り返す人を初めて見た。古い表現を使えば、郵便ポストが赤いのも孤独のせいになりそうだ。

しかし裁判官の言動がおかしい。証拠として覚醒剤の現物が提出され、裁判官が匂いをかいで「そうか、これが覚醒剤か」なんて言ってる。

デリヘルの寮には帰れない、という被告人に「釈放されたらどうするの?」などと執行猶予前提の発言が多かった。被告人が盛んに持ち出す頼れる上申書をだした知人、ってデリヘルの常連客だろうか?

即日結審、執行猶予付き。

すべてが終わってから傍聴席と質疑応答。傍聴席を埋めたおばちゃん集団は更生保護委員の裁判見学だと引率の男性が教えてくれた。こういう「綺麗好き」のおばさま集団には虫唾が走る。

「こういう覚醒剤犯罪は私たち女性にとっても深刻な問題で、このようなことは絶対にあってはならないと思います」って、質疑応答じゃねーだろ。

便乗して即日結審する場合としない場合の違いを質問させてもらった。