なくもんか~終わり悪けりゃすべて悪い

静岡東宝4階で12:35の回と15:10の回。客入りは40人弱と20人強。

クドカンワールドのアベサダを楽しむ映画。だからこれはサブカルなのに。いくら下町人情映画だからって70台の婆さんには理解不能だろ。
「分からない」「どうして?」「どういうこと?」「分からない」とか後の席でうるせえ。
つーか親孝行のつもりか何か知らないけど婆さんの隣の50台のおっさんが無理やり連れてきたんだろうなー。説明しながら爆笑とか、わざとらしい。
よっぽど振り向いて「うっせーバッキャロー、薄ら寒いんだよ!」って言ってやろうかと思ったけど、それじゃあ無理に連れてこられた婆さんが気の毒だよなー。連れて来たおっさんは爆笑して、鼻をすすり上げて、泣き笑いで十分に楽しんだようだからムカつくけど。

そう、泣き笑い。泣かせと笑わせは交互に来てはっきりとしていて、分かりやすい。ただし作品全体として泣かせなのか、笑わせなのかが分からない。だから客は見ていて不安を覚える。
そこの部分を「客の心を動かした」と錯覚させるのがクドカンワールドだ、と言いたくなるような内容。
一言で言えばあざとい。その割りにラスト10分のgdgdはなんなんだ?それなりに楽しんできても、最後の漫才だけはちょっとなー。それまでの2時間がぶち壊し。なんだこの、ありえないご都合主義で陳腐な薄ら寒いトークは?

2回見た理由は、意外なことに宮藤官九郎でも阿部サダヲでもなかった。
竹内結子。あのはっちゃけ方に惚れた。

最初にアベサダがなにかしてる様子を映して、カメラがずっと移動して行って行き着いた先でもアベサダがいるとか、そういった映像の面白さもあったし、家族のあり方を描いたテーマ性とか、見所は多いんだけど、本当に最後の10分でぶち壊し。
ひでえ映画のひでえラストってのはいくつもあるけど、この映画はいい映画のひでえラストという点で歴史に残る部類だと思う。


面白いシーンは本当に面白いんだけどなー。俺のお気に入りは、体毛を焼いた臭いを猫に無理やり嗅がせるところw