デザイン・ア・ラ・モード2012

静岡デザイン専門学校の卒業制作展に知人2人出てるので覗いてきた。

静デの卒業制作展といえばファッションショーが一つの呼び物になってるんだけど、俺はその辺まったく目が効かないし興味もない。以前に見たことがないショーとして見たことがあるので今回はパス。





フラワービジネス科の作品を見てて思ったことなんだけど、作りこみが甘いんじゃないかと。先生はなにを教えてるんだろう?

この2作品なんか、片やキッチュでポップなサブカル風味なゴミ溜め、片やゴスロリ趣味を思わせる厨2病全開の夏休みの工作、それにしても見てて痛いほどのもの。なんでこんなになっちゃったんだろう?というと、まず着想の段階でこれをイメージしたわけじゃないと思うんだ。着想を図面にする段階で思いっきりセコくなって、図面を形にする段階で更にセコくなった結果がこれなんだろう。そして各段階でセコくなるのはやむをえないこと。予定は決して現実を超えない。

だからこそ、イマジネーションは常に膨らませ続けなきゃいけない、ってこと、それこそが一番教えて実践させるべきことなんじゃないのかな。これはなにをするにも通じること。



逆に俺がいいと思ったこれなんかは、制作段階で2カ所だった活けこみを3カ所に増やしたとの。2カ所だったらセコクて見れたもんじゃなかったような気もする。


先の2作品だってさー、きっとゴスロリっぽいのはもっと吸い込まれるような暗黒に光り輝くミラー、そんな宇宙のような無機質な空間に浮かび上がる純白のユリ、みたいなイメージがあったんだろうし、お菓子のゴミ箱みたいのはもっとお菓子の持つ夢や賑やかさや微笑ましさみたいのを包み込むグリーン、みたいなイメージがあったんじゃないかと思うんだ。



この日本のお菓子の箱のデザインって非常に完成されてて、これをアレンジするのは難しいんじゃないのかな。ただ、問題は完成されているのはあくまで工業製品として完成されているのであって、消費者の夢を具現化するという意味では完成度が低いから物足りなさを感じてアレンジしたくなるという欲求が湧くんじゃないかと。


そんなこと考えてたらグラフィックデザイン科の知人が作ってたのがこれ。

まさにお菓子の箱のコラージュそのものw これが近くで見るとセコいんだけど、遠目に見たりこうやって写真にすると意外と良かったりするから不思議。


もう一人の知人のがこれ。

ほんわかとした水彩画で作ったほんわかとしたアニメーション。何百枚とある原画がズシリと重かった。
1枚1枚描いているうちにキャラに魂が吹き込まれていったような感じ。






あと印象に残ったのは「無駄時間」というショートムービーの前半部分。戸棚の上の段にある鍋を取ろうとして手が届かなくてなかなか取れないとか、確かに無駄な時間だわw そういった無駄な時間に無理やり意味を持たせるのも悪くないけど、ストーリーが厳しかった。

それとフラワーデモンストレーションショーでライブで作った作品をオークションにしてて、そのうち出来の良いアレンジメントがひとつあった。他のが800円ぐらいで売れてたので、一撃落札のつもりで1500円!ってビット。ぉぉ、とか言われてドヤ顔してたら2000円で横から持っていかれてしまった。

くっそー。俺も万が一目利きがいて1700円とか言われても2000円まで出すつもりでいただけに、自分の思い切りの悪さに後悔の念。一撃落札のつもりなら最初から2000円だよなー。