昼に餃子を食おうと、ちょこっと宇都宮まで行って来た

そもそもの起こりは今年3月に三陸に行ったとき、宇都宮の餃子を甘く見て、乗り換えの時間待ちに餃子を食おうと思ったことに始まる。
http://d.hatena.ne.jp/RRD/20090327/p1
お目当ての正嗣宮島店で行列負けして食えずに、しかも美味そうな雰囲気と匂いが漂っていて、適当に入った悟空で美味かった、という後ろ髪を引かれるには十分な条件がそろってた。

昨日の夜に、そうだ、青春18きっぷって20日から使えるんじゃなかったっけ?と、突然思い立って宇都宮に行こうと思ったわけだけど、「そりゃまたオシャレだねえ」とか「ずいぶん遠いトコまでいくねえ」とか言われちゃった。
でも俺にとって宇都宮ってそんなに遠くないんだよね。もともと北海道まで青春18きっぷで当たり前のように往復していたんだから、宇都宮なんてまだまだ手の内、黒磯からの接続が地獄なんで。
美味しんぼ」の全巻読破に例えて言えば、宇都宮なんてまだ究極VS至高の対決が始まる以前の、まだ周大人とか鯨のジェフとかが活躍してた段階みたいなもの。

とはいえ、宇都宮で昼飯を食うためには静岡を始発で出る必要がある。
始発に間に合うようにと、定刻の5時より2分前に開いたきっぷ売り場で青春18きっぷを購入。
沼津行きで沼津、東京行きで小田原、新宿湘南ライン籠原行きで赤羽、宇都宮行きで宇都宮に着いたのが10時半過ぎ。
考えてみれば、途中赤羽でアイスコーヒー飲んだのを入れて5時間以上かかる。確かに遠いわ。

おお、静岡では見ることがなくなった115系が訓練車でいる!とか、そんなことはいいにして。


まずはなにせ4時起きの朝飯抜きで来てるので、とりあえずなにか食いたい。
駅ビルのパセオに宇都宮餃子の火付け役・みんみんの支店が出てるので行ってみた。

どーん、朝の10時半からこの大行列。連休だもんなー。
餃子240円だけ注文することも出来るのでそうさせてもらう。1個ひっくり返ってるけど気にしない。

味は可もなく不可もなく、オーソドックスで毎日食べられるような控えめの、それでいて十分な美味さ。


そして因縁の正嗣宮島店。今回は12時の開店10分前に並んでみた。

「当店は餃子の専門店ですのでビールやライスはありません」という張り紙と、煮詰めた中華スープを炒めたような香ばしさに未練を残し、宇都宮駅に戻る。


また必ず来よう。
http://d.hatena.ne.jp/RRD/20090327/p1

帰ってきたぜ。

幸いにして開店一周目の客として入店。焼き餃子210円。

これは美味い!俺が見込んだとおり。
大量の油でゴリゴリに焼き上げた食感と、その皮に負けない強さを持った具が、まさに味の力比べを演じる。
またこの力比べを支えるタレが絶品。コクと甘さと、そして辛くないのに唐辛子の味がする不思議なタレ。俺は辛いのは苦手なんだけど、唐辛子の風味が好きなんだけど、うまく辛さが抜けてる感じ。辛いのが好きな奴はラー油でもかければいいじゃん。
とにかくこれは餃子界のストロングスタイルだね。


3件目はめんめん。

ここは餃子専門店ではなくて中華料理屋。地元の人も多い感じだけど、観光客の餃子攻撃も当然のごとく。

いわゆる羽根がついてるので大きく見えるけど、普通サイズ。350円。
これはまた全然違う餃子で、生姜が前面に出てきりっと効いてる。そして肉汁が多くて肉の味が一層感じられる。野菜の存在感があまりない。
皮に餃子の具が包まれてるのではなく、ひき肉が包まれてるという感じ。食感もふんわりやさしい。
これはこれであり、つーか、宇都宮餃子ってなんなの?正嗣とめんめんと、ひとくくりでくくれる味じゃない。


店を出て、ファミマでビールを買って飲んで、蒸し暑いんだよ、で、パルコに行ったら山田詠美がサイン会やってたとか、神社でお祭りやってたり、たまたまだと思うけど、案外にぎやかな宇都宮市内。

静岡ではJRバスイコール高速バスだけど、もともとはこういう生活路線をやってるんだよね。撤退続きだけど。とか、そういう話はどうでもいいにして。


で、ビール飲んだら、どうしても一つの欲望が抑えられなった。
だって餃子3人前食ってんだぜ?白い飯食わせろ!
中国人からすると餃子食って飯食うのは、タコヤキ食って飯食うのに匹敵する行為だと聞いたことがある。餃子の皮で炭水化物は十分じゃん?つーんだけどさ。


4軒目は青源本店。ここで初めて定食にする。
ここはなに、味噌屋なの?1階で味噌売ってるし、パセオでも味噌売ってた。

そして餃子も味噌ダレつけて食う。
この味噌ダレも美味くて、酢味噌みたいなサッパリ味。餃子に味噌か。その考えはなかった。

とはいえ、この店はなんつっても巨大味噌汁だな。これに撃沈した。


ビールをはさんで、長崎屋の地下に「来らっせ」という名前で餃子屋が集まってる。常時出店5店舗と、日替わりで曜日によって7店舗ずつ出店つーから行ってみたら、案の定日替わりの方は各店の生餃子を同じ人が焼いてる感じ。


みんみん本店へ。
行列はまだまだ続く。
このみんみんってのは宇都宮餃子に火をつけて、派手に近代的な多店舗展開をしてるみたいでこの本店も外観はそう。

でも、中に入ったら全然違って、いまどき珍しい昭和50年代ぐらいの雰囲気。

とはいえ、どうせ餃子はパセオと一緒だろ、とたかをくくって、変化を求めて水餃子を注文。

説明しておくと、餃子が2個しかないのは食べる前に写真撮るのを忘れたから、茶色なのはタレと酢を入れたから。いやー、この汁が美味いんだよ。具の旨みが染み出て。
そしてなにより、たかをくくってた焼き餃子がパセオ店のと全然違うよ。隣の席の客の焼き餃子、取り上げたかったもん。焼き色が芸術的。


で、ギブアップ。
青源の味噌汁、ビール、みんみんの水餃子の水物3連荘はさすがにきつかった。
すっかり満足して白旗掲げて宇都宮から撤退。
帰ってきてブログ書いたらこの時間。