浜松の廃れっぷりがひどいけど
浜松がヤバイという話は2年ほど前にもこのブログで出て来たことがある。
浜松は確かにヤバイが、静岡が持ち上げられると複雑 - NOW HERE
いやー、でもここまでとは思わなかったね。
だってマジで浜松駅すぐ横の歩行者天国がこれだもの。人が一番出る土曜日の夕方だぜ?なのに歩行者なんてほとんどいない。閑古鳥天国。
ここだけじゃなくて、スクランブル交差点だってこれ。
なまじ電線地中化なんかしちゃってるものだから、見事なまでの風通しの良さ。
パソコン初心者は「ぐぐれ浜松」と言われる始末。
これが浜松駅前の週末の姿だ。
浜松駅の西側には昔ながらの飲み屋街がある。飲み屋街というよりは芸者でもいそうな雰囲気。
日曜日の夜ということもあって人通りはほとんどないけど、かえって風情が感じられる。チェーンの居酒屋なんか一軒もない。
風俗店は紛れ込んでいるようで。この一角を西に外れたあたりには「売春は犯罪です」と書かれた立ちんぼの存在を教えてくれる看板があったりもする。
人通りのほとんどない千歳仲通りで野良猫と遊んでいると、お目当ての店を探してる風のカップルが雑居ビルに消えて行った。日曜夜でも営業してる店があるようだ。
何の気なしに見てみると「ラーメン 餃子」の文字。そして店外で並んでる人が。
ああ、そうだ、すっかり忘れていたけど浜松は餃子の街でもあったっけ。携帯で調べてみると、この「むつぎく」は浜松餃子の老舗らしい。
浜松は馴染みのある土地だし、浜松餃子って静岡でもスーパーで売ってたり、イベントの時に屋台が出てたりするけど、浜松の店で餃子を食ったことはなかったなー。
営業時間に「又は餃子完売まで」とある。スープ切れまで、とかいうのは見たことがあるけど、餃子完売まで、って表現は初めて見た。
塩ラーメンと餃子のAセット。
このラーメン!美味いよこれ!いや、世間的にはたいしたラーメンじゃないんだろうけど、この味、俺が育った函館ラーメンの味だよ。何の特徴もない薄ぼんやりしたスープにかろうじて生姜の香りが漂い、ぐっちゃりという感じに柔らかい麺、それがどこか優しさを醸し出す。
そして餃子!美味いよこれ!浜松餃子の特徴であるもやし、そして皮のムニムニって食感は癖になりそう。具も野菜中心でさっぱりしていて、こちらも優しい味。
人通りのない通りに隠れた名店発見、って言いたいところだけど、世間的には繁華街の有名店。
むつぎくから浜松駅前に戻る途中。時間は日曜夜8時。新浜松駅すぐそばなのに人通りはまったくと言っていいほどない。
ガランとした通りに響く「ドーナツいかがですか〜?」の声がする方を見ると、「ココロコ」という店の前で女の子が試食を持って立ってる。
「ハワイから来た新しいマラサダドーナツいかがですか〜?」外はパリパリで中はふわふわの新食感、はなまるマーケットでも紹介された、注文を受けてから揚げるのでアツアツ、といった説明が嫌でも耳に飛び込んでくる。
いや、全然嫌ではないどころか、いつのまにか試食を手にして、店内にいた。
外の人通りは全くないけど、ドーナツが揚がるのを待ってる間にも客が入ってくる。通る人の3分の1が店内に入ってきた勘定。
つーかさ、街に賑わいが全然なくても、こうやって客が来る店ってのはあるんだよなー。
きちんと商品を作って、その商品を守って、自信を持って売り込んでさ。
特に通る人がいるのかいないのか分からないガランとした中で客寄せの声かけなんてのは、なかなか出来るもんじゃねえぜ?ちょっと手応えがないと虚しさが募るもん。でも誰も聞いてないように見えて、きちんとやれば思った以上に遠くまで、そして心に響いてこうやって客が寄ってくるんだ。
モノを買うってのは商品という物質を信用してだけで買うんじゃねえ。売ってる人への信用もコミだし、その信用ってのはこういう部分で育てていくんじゃねえの?
ゼニもかけずに出来ることもやらずに、税金使って商店街活性化も個店支援もクソもあるかって話だ。店の奥に引っ込んでて鼻糞ほじってて、信用もクソもあるか。
チラシに工夫するようにアドバイスしました、とかアホか。誰が見るんだ、チラシなんて。俺だって「ココロコ」の前でおっさんがチラシ配ってたって、そもそも寄ってかないよっつーんだ。